先にvol.1、vol.2をご覧下さい。
さて、NetSTARによるブラックリストとEMAによるホワイトリストまで説明しました。で、一番大騒ぎしているのは多くの健全なコミュニティサイト(SNS、ブログ、公式サイト系)がNetSTARのばかたれにリストインさせられると未成年が全くアクセスできなくなると言う点で、一気に売上が減少して存続ができなくなると言う懸念です。
また、NetSTARはリストインしてもいちいち報告しないので、知らない間に自社サイトがブラックリストインしていたということになるわけです。
これを避けるにはEMAに認可されるしかありません。しかしこのEMA認定を受けるには最低で30万円、サイト規模によりラダーで最大180万円まで必要で、さらに年間更新料も認可料のちょっと少ない程度が必要になります。つまり一番小さな規模でも年間20万円ちょっとの更新費がかかるんです。
まあこの申請料自体は企業レベルだとそう大きな額ではないでしょう。ただ、個人事業者レベルで小さいながらも有意義なサイトをやってる方なんかは大打撃ですね。この辺も大企業主義という感じで嫌な感じです。
当然認可を受けるには相当なサイト監視体制の構築が必要で、そのコストはサイトにもよりますが、ほとんどのサイトで倍増以上となるでしょう。認可を受けるために様々な資料を作るための人件費もかかってきます。
更新費もドメインのようにただ金払えばいいわけではなく、再審査があるので高い更新費を取られるのだと思います。私は申請開始をしていないので、仮申請通過後の詳細は知りません。EMAのサイトで知りうることのみ書いています。
要は、09年03月以降未成年の方にも全てアクセスしてもらうためには、コミュニティサイトである限り上記相当なるコスト増を見込まないといけないわけです。
さらに今回のフィルタには最大の落とし穴があります。
自社サービスは20代以上が対象なのでまああまり影響はないね・・なんて余裕こいてられないのです。
自分で解除にいかなければ自動で解除されない仕組みだからです。つまり、18歳のコが新規でケータイを買って貰いました、自動でフィルタかかります、そのコが2年後成人しました、でもフィルタかかったままなんです。再度親の承諾を持ってショップに行かなければ解除されないわけです。
これが面倒だしそもそも自分のケータイにフィルタかかってるなんてあまり意識しないでしょう。数年経てば忘れます。
余程口コミで見たいサイトができて、自分はフィルタされてることに気づいて、親に言って了承貰わない限り外すという動機になりません。しかもショップにまで行って・・・と。
顧客層がF1/M1層のサイトも他人事ではないのです。
今はよくても数年で深刻な問題になります。
と言ったアホな仕様で、結局多くのコミュ系サイトは遅かれ早かれ対応を迫られるんです。となれば多くの企業において24時間監視やEMAに認定を貰うためのノウハウが必要になってくるわけです。当然ココでメシを食ってる会社があるわけでココは千載一遇のチャンスとしてウハウハなわけですね。
で、SNSもブログも、さらに投稿型サイトなどもみなコミュニティとして入ります。mixi、モバゲーはもちろん、ケータイ小説系、pixivのようなイラスト投稿系、twitter系などユーザーに書き込みさせると基本全部コミュです。amazonなどのレビュー投稿だってアウトだと思います。個人情報記入や個人攻撃など書き込めますからね。
コミュニティサイトは多くが赤字、もしくはトントンで必死の運営ですから、そこにEMA申請を取るためにこんなにコストがかかるなら多くの中小各サイトは存亡の危機となります。恐らく多くのサイトが今年末を機に撤退していくと思います。
ただでさえコミュニティは運営人件費がかかって薄利なのに、未成年を捨てればアウト、対策を入れても真綿でクビを締められてアウト・・・行くも帰るも地獄です。
まずコミュニティだからと、ひとくくりに24時間監視が必要なわけがない。書き込みができるのは、8:00〜23:00までとして検閲をその時間に行うと言うような限られた時間での運営で成立するサイトも多いでしょう。工夫次第で常時監視の必要ないサービスは可能です。
もっと言えば、13:00〜17:00までの平日4時間しか書き込みできないサイトでもやりようによっては成立します。その間しっかり自社で検閲して公開すれば、それ以外の時間には書き込みが不可なのですからサイト内でそれ以外の時間中にトラブルは起き得ないのです。
しかし、常時監視というコトバでこれをクリアしないとEMA認可がおりないような仕組みです。そのため自社で24時間監視はできず、監視会社へ外注せざるを得ないなどの流れです。
一部の監視企業においしいと言われても仕方ないですね。
昨今のケータイを軸とした未成年が巻き込まれる事件は深刻でありその対策として悪害サイトを弾くのは必須です。
しかし、いつの世も政治家は世間知らずで、それに乗っかる企業に振り回されて、必死で善良サービスをしている人達が泣くわけです。
我々もケータイ小説サイトを別途やっていますからモロに影響を受けていますし、そのため状況を調べれば調べる程アホらしくなってきます。このままでは多くのコミュニティ系サイトが撤退していくでしょう。うかつにユーザー書き込み機能やコミュニティ機能を持たせようとするとこの問題に抵触するので、ならそれはやめておこうとコンテンツ販売系(着うた、ゲーム、待ち受け、電子書籍等)か、占いやニュースなどの情報提供系に流れることになるでしょう。MCF(モバイルコンテンツフォーラム)はここをちゃんと予測できてるんだろうか。
動画にコメントが付けられる、ニコニコやYoutubeだって当然フィルタ対象でしょうね。これがスルーはあり得ないので、ドワンゴやGoogleは申請しているんでしょう。
ニュースサイトのブログコメントやトラックバックすら対象ですから、各新聞社やニュースサイト各社も対応を迫られるでしょう。
方向性は間違ってないけど施策が愚策の典型です。
・EMA認定に24時間監視は必須ではない
・20歳過ぎたら何らかの自動解除を
少なくともこの2点がクリアされたらやりようはありますので、EMAとキャリアには真面目に考えて欲しいと思います。
2008年10月02日
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